目次
理想は4のバナナ状の便です。
うさぎの糞のようなコロコロ便はブリストル便形状スケールの1番に該当します。かなり硬い便ですので、水溶性食物繊維、発酵食品の摂取や運動を心掛け、早めに病院で相談してみてください。
A:便が毎日出ていなくても、いきむことなく便を出すことができ、便の形がバナナ状であればあまり心配はいりません。
その逆で、便を出す際に強くいきむ必要がある、便が硬くてなかなか出ない、残便感やお腹の張りが残っている場合は注意が必要です。
生活習慣を改善すると少しずつ解消していきますが、そうでない場合は病院にて相談することも必要になります。
A:女性は男性より便秘になりやすいです。
2019年に行われた厚生労働省の国民生活基礎調査(対象約1億2千万人)によると、自身を便秘だと感じている割合は3.5%(約430万人)でした。男女別にみると、男性約6,000万人のうち2.5%(約151万人)、女性約6,400万人のうち4.4%(約280万人)で女性の方が高い傾向であることがわかりました。
しかし加齢に伴ってその割合は高まり、65歳以上になると性差は認められなくなります。
また女性はお通じの回数が少なく硬便の傾向があるのと、ホルモンの作用などで便秘になりやすいです。
A:おならがたくさん出るからと言って病気ということは考えにくいでしょう。
おならの正体は、口から入った空気や腸内細菌が発酵して生じるガスです。
回数が多く、臭いおならが出たりするときは腸内細菌のバランスが崩れて悪玉菌が増えてしまっていると考えられます。
善玉菌を増やして腸内細菌のバランスを整える場合は、水溶性食物繊維(キウイフルーツやアボカド、オクラなど)や乳酸菌食品(ヨーグルトやチーズ)、発酵食品(味噌や漬物)を摂取すると良いでしょう。
おならが多いからといってがまんしていると、便秘の原因になり得るのでがまんは禁物です。
A:便秘の解消にはまず生活習慣を見直すことが基本ですが、特に症状がひどいときに一時的に市販の便秘薬を使っても構いません。
しかし、便秘薬の種類によっては長期間使用すると耐性ができて効果が小さくなるものもあります。したがって、自己判断で市販の便秘薬を長期間使用するのは避け、早めに病院で相談するようにしましょう。
A:ずっと同じ体勢でいると、腸のはたらきが悪くなり便秘につながってしまいます。
デスクワークで座っている時間が長いと、運動不足になりがちです。
そういう時は1時間に1回はストレッチを行う、水分補給やトイレに行くことを心がけましょう。また猫背にならないように背筋を伸ばすことを意識してみてください。
A:できることからやってみましょう。
完璧にやろうとするとストレスが溜まり、かえって続かないということもあります。一度にすべてを変えようとせず、取り組みやすいものから少しずつ進めるのがコツです。
ただし、3か月ほど続けても便秘が解消しない場合は病院で診てもらうことをおすすめします。
A:日本トイレ研究所が2017年に調査した結果では、小学生の6人に1人が便秘状態であることがわかりました。
これは日本全国の小学生4,777人の保護者を対象にインターネットアンケートを行ったもので、小学生の6人に1人が便秘状態であることと3人に1人は便秘予備軍であるという結果が出ています。
NPO日本トイレ研究所, 小学生の排便と生活習慣に関する調査, 2017年3月 より許諾を得て転載
こうしてみると、たくさんのこども達が便秘で困っていることがわかります。
A:お通じの時だけオムツの中でするというのは、便秘のお子さんの中では少ないことではありません。
ここで大切なのは、トイレ・オムツの中でのお通じどちらを選択しても、その判断を尊重するメッセージを出すことです。これができるようになるためには、親子間の信頼関係が必要になります。
もし失敗をしても、自分自身で経験できたことはよかったとお子さん自身で考えることを何回か繰り返せば、トイレ排便のハードルも徐々に下がっていくでしょう。
A:直腸に便が溜まって直腸の動きが鈍くなり、うまく便を出すことができなくなっているかもしれません。この状態がもう少し進んでしまうと、生活習慣の改善などの方法では解消ができない可能性があります。
小児科にて医師の指導を受けるようにしましょう。
A:妊娠中はホルモンバランスに変化が起きたり、胎児が成長することで子宮が拡大し直腸を圧迫することがあるので便秘を引き起こしやすいです。
またつわりによって食事の乱れや水分不足が起きるので、便が硬くなり便秘を引き起こすことがあります。
A:妊娠中は新陳代謝が活発になったり嘔吐を伴うつわりが発生したりするので、水分補給が重要です。朝起きたときにコップ1杯の水を飲むことを意識しましょう。
また適度に運動をする、自身のお通じのリズムを知ることも大切です。
A:年齢とともに腸のはたらきが低下するので、便秘のリスクが上がります。また筋力の衰え・生活習慣の変化・持病や服用している薬があることも便秘のリスクを高める要因となります。
A:便秘を長く放置していると、体に影響が出る可能性があります。
いくつかの研究では、循環器系や腎臓系などに影響を及ぼし、生存率にも影響が出るという結果が出ています。
A:ユニ・チャーム株式会社が2017年に 20~79歳の男女20,000人を対象に行った便漏れの調査によると、20代以上の5人に1人は便のちょい漏れを経験しており、そのうち頻度に関する質問には2割以上の方が週に1回以上と答えていました。
便が漏れてしまう原因は、年齢・肥満・出産回数が多いなど様々あります。どれか1つの原因で起こるとも限らないので、便漏れで悩んでいる方は病院で相談してみるのがよいでしょう。
ライフサイクルによって、便秘に関するお悩みは変わっていきます。今回取り上げたお悩みはほんの一部ですので、「たかが便秘」と思わずぜひ病院で診察を受けるようにしましょう。
ご自宅や職場付近の病院を
簡単に探すことができます
横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室 中島 淳 先生
横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室 主任教授、診療科部長。医学博士。
1999年から2001年までハーバード大学客員准教授を務め、腸管免疫の研究にあたる。医療従事者向けの「便通異常症診療ガイドライン2023」作成メンバーとして尽力し、海外の便秘薬や最先端治療に精通。
※2025年1月現在の情報です。
美味しく便秘を解消【簡単レシピ】
毎日の食事を少しアレンジするだけでOK、腸に優しい料理を栄養士が伝授。
コンテンツの閲覧には会員登録が必要です
EAファーマのウェブサイトをご覧いただき
ありがとうございます。
当コンテンツは、エーザイ株式会社が運営する
医療関係者向けサイト「Medical.eisai.jp」にて
会員限定で公開しています。
視聴にあたっては会員登録が必要です。
お通じ記録ツール
便秘の予防・解消のためには、毎日の腸の状態を記録・管理することが大事。お通じアプリ「イーベンノート」を使えば、LINEでかんたんにお通じを管理できます。
コンテンツの閲覧には会員登録が必要です
EAファーマのウェブサイトをご覧いただき
ありがとうございます。
当コンテンツは、エーザイ株式会社が運営する
医療関係者向けサイト「Medical.eisai.jp」にて
会員限定で公開しています。
視聴にあたっては会員登録が必要です。
A:ご自身の便の硬さや形を知るときは「ブリストル便形状スケール」を使います。
1997年にイギリスのブリストル大学で提唱された、便の硬さと形を7段階に分けてイラストにしたものです。