こどもの便秘のリスク&病気のサイン

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目次

    こどもの便秘を放っておくと?

    排便のときに便が硬くて痛い思いをすると、排便が怖くなり、がまんしてしまいます。
    すると、便は腸にたまってさらに硬くなり、排便時の痛みも増してしまうので、ますます便をがまんするようになり、悪循環におちいります。
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    また、いつも便が腸にたまっている状態が続くと、腸が鈍感になり、便を出したいと感じにくくなり、さらに腸に便がたまってしまう2つ目の悪循環におちいります。
    便がたまる → 水分が吸収されて便が硬くなる → 排便時に痛く苦しい → 排便をがまんする → 便がたまる → 直腸がひろがる → 便がたまることに直腸がなれてしまう → 便意がおこりにくくなる
    中野 美和子, 赤ちゃんからはじまる便秘問題 ― すっきりうんちしてますか?, 言叢社, 2015, p.52-54
    このような2つの悪循環は、強制的なトイレットトレーニング無理やりの排便や浣腸をくり返すとさらに加速させてしまうので、注意が必要です。
    また、このような経験はこどもの心に大きな傷を残す可能性もあります。

    便秘はほかの病気のサインかも?

    腸や身体の他の部分にほかの病気があって便秘になることもあります。
    以下の項目も、医師に伝えましょう。
    • 体重が減った、または体重がなかなか増えない
    • 嘔吐をくり返す
    • 腹部膨満(おなかが張っている
    • 胎便(うまれて初めての便)が生後24時間以内に出なかった
    • おしっこ出にくい、おしっこがだらだら出る
    • 食欲がない
    • 腹痛がある
    • 便に血が混じる
    • 成長障害(身長ののびが悪い
    • 肛門の形や位置がおかしい
    中野 美和子, 赤ちゃんからはじまる便秘問題―すっきりうんちしてますか?, 言叢社, P.57-58
    腸や肛門の構造が原因で便が出にくい可能性もあります

    うちの子の便秘って治るの?

    こどもの便秘は医療機関で早い時期に診断をうけ、治療を開始することによって対策できる病気です。

    治療は多くの場合、6ヵ月から2~3年は続けます。
    一時的によくなったようにみえても再発することが多いので、医師の指示通りに治療を続け、お薬の中止や減量も必ず医師の指示をうけましょう

    病院のイラスト

    便秘でお困りの方は、
    医師に相談しましょう

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    監修者(中野先生)

    監修

    学校法人神戸学園 理事・校長 中野 美和子 先生 

    慶応義塾大学病院、国立小児病院(現:国立成育医療研究センター)などを経て、さいたま市立病院小児外科部長。昨年退職し、現在は非常勤で外来を行っている。排便障害を持つ外科疾患の排便管理と合わせ、一般の小児慢性機能性便秘症、特に難治例の治療に携わる。
    ※2025年7月現在の情報です。

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