患者さんの満足度が上がる、慢性便秘の診方
※平成28年度国民生活基礎調査(厚生労働省)の便秘の有訴者数、平成28年人口推計(総務省)の値を基に算出
これからの便秘治療
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なぜ、今便秘が注目されるのか
便秘治療にもたらされた新潮流、便秘が注目される8つの理由とは?クリニックから患者さんのQOLを変える便秘治療が始まる。
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便秘治療が変わる ― 増え続ける患者、新たな治療選択
便秘患者は増え続け、便秘治療におけるクリニックの役割が変化する。新しい機序の薬剤を含む、慢性便秘治療薬を種類別に図解。
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便秘治療における医師と患者さんの間にあるギャップ
患者さんが求める治療ゴールとは?正しい症状の捉え方、適切な治療について、疾患概念理解と日本ならではの背景から読み解く。
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便秘外来の開設 ― 開設の目的とポイントについて
便秘外来の開設で重要なのは、医師の確保、開設についての広報です。
潜在的な患者さんが多数いますので、患者さんが集まりやすくなるような環境作りが必要です。 -
便秘外来の実際 ― 便秘診療のポイントと治療ゴールについて
便秘の治療ゴールは症状を軽減し、QOLを向上させることにあります。
満足度は患者さんによって異なるので、治療ゴールの設定も患者さんによって変わります。
診察時におさえるべきポイント
便秘の治療戦略
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便秘の治療戦略 ー 機序別対応法
機序からみる3種類の便秘の特徴と見分け方のコツとは?刺激性下剤の乱用が招く難治性便秘の課題。
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便秘治療の治療ゴールとは?
便秘治療の全体像と排便日誌の活用のすすめ【図解】便秘治療の全体像、初期と継続期それぞれの重要なポイントと生活習慣と排便習慣の改善指導方法とは?【排便日誌付】
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治療継続のコツ
治療段階を患者さんと共有する医師と便秘症患者さんとの間には治療への意識の差がある。便秘の不快症状を訴える患者さんへの正しい治療の啓発が求められている。
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心臓病の患者には排便時のいきみが危険
便秘と心血管イベント発症の関連性について国内外で報告されている。循環器科医は慢性便秘症をどのように捉えているか?
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透析患者さんの慢性便秘症は生命に関わる疾患と認識し、排便管理を行う
慢性腎不全と便秘との関連が報告されており、関心が高まりつつある。慢性腎不全の便秘の原因とは? 透析期における便秘の注意点は?
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胃切除後は下痢だけでなく便秘にも注意が必要
胃切除後の外来診療では、下痢だけでなく便秘にも注意が必要だ。便秘は患者本人から訴えない場合が多く、医師側から尋ねることが大切である。
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整形外科における便秘について
ロコモティブシンドロームは大きな活動性低下を招き、便秘を誘発する可能性がある。また、関節症の疼痛治療においては副作用としての便秘を予防する必要がある。
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緩和ケアにおける便秘治療のポイントとは
緩和ケアで起こる便秘の原因は様々であり、体力の温存の観点からも排便コントロールが難しく、QOLに大きな影響を与える。身体状態、食事摂取量や便秘の症状に合わせた便秘治療が求められる。
スッキリポート
~プロフェッショナルに聞く、診療の秘訣~
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尾髙内科・胃腸クリニック
院長尾髙 健夫 先生
開業医目線での診療のポイントとは
機能性便秘は、生活習慣や計画的な排便を意識した患者指導が適切。症状全身的なQOL評価を行いながら「すっきり感」のある完全自発排便を目指す。
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大腸肛門病センター高野病院
院長髙野 正太 先生
大腸肛門疾患の専門施設として取り組む便秘治療
排便回数減少型と排便困難型では、治療法が異なるため見極めが重要。刺激性下剤は使用せず、患者の世代や症状に応じた指導を行い、治療前よりも改善していると認識させることがポイント。
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広島大学保健管理センター
教授日山 亨 先生
「お腹も心もスッキリ」を目指す便秘外来治療
大学病院における便秘外来の位置付けと治療の現状について。便の形を重視した診察、精度の高い検査、アドビアランスを低下させない服薬など、患者の満足度を高めた治療に注目。
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多職種連携を活かした満足度の高い便秘治療
理学療法士や管理栄養士などパラメディカルスタッフと連携して治療を行う腸活外来。腹部単純X線撮影は、便の状態を可視化し患者に治療の意図や効果を説明するのに有用。
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大学病院における便秘外来の役割と専門治療
排便日誌の活用により、患者のライフスタイルに合わせた継続治療が可能に。便秘外来の開設は、関連施設との連携や院内における啓発が大事。